2024年6月6日 12時47分(日本時間)
[札幌(日本) 20日 ロイター] – タカ派政策委員の中村豊儀氏は木曜日、消費が停滞すれば来年のインフレ率は中央銀行の目標である2%を下回る可能性があると述べ、利上げのタイミングを巡る不確実性を強調した。
3月にマイナス金利を解除するという日銀の決定に唯一異議を唱えた中村氏は、消費低迷と世界経済の成長が日本経済の見通しを曇らせる兆しについても警告した。
中村氏は「賃金上昇率に比べて可処分所得の伸びが小さいため、家計支出は緩やかではあるものの、このところ低迷している」と述べた。
同氏は「賃上げが続くかどうかは自信がない」と述べ、中小企業は利益拡大と賃金引き上げに向けた十分な改革をまだ行っていない、と付け加えた。
コア消費者インフレ率は、2025年4月に始まる会計年度と次年度の2026年度ともに1.9%となり、これは4月に作成された現在の予測のうち9人の委員による予測の平均である。
中村氏は、家計が支出を抑制し、企業がさらなる物価上昇を阻止すれば、札幌市でビジネスリーダーらを対象にした講演で「私の見解では、インフレ率は2025年度以降2%に達しないだろう」と述べた。
大手企業は今年の労働組合との年次賃金交渉で大幅な賃上げを提示したが、日本の労働力の80%を雇用する中小企業がそれに追随できるかどうかは不透明だと中村氏は語った。
同氏は、社会保障費の増加や年金受給者の増加を背景に、世帯の可処分所得は賃金上昇が示唆するほど増加しておらず、一部の世帯は生活費の上昇を乗り切るために貯蓄を取り崩している可能性があると述べた。
中村氏は「実質賃金はプラスに転じ、家計の可処分所得はさらに増加し、所得と支出の増加サイクルが強化されるはずだ」と述べ、現時点では現行の金融政策を維持することが適切だと付け加えた。
中村氏は9人のメンバーグループの中ではアウトサイダーである可能性は低いが、同氏のコメントは、日銀が今年利上げする条件が現在のゼロ近辺の水準から低下するかどうかについて、根強い不確実性を浮き彫りにしている。
企業や家計が支出を削減したことで第1・四半期の日本経済は年率2.0%縮小し、緩やかな回復という中銀の見方に疑問を投げかけた。
アナリストらは今四半期に成長が再び加速すると予想しているが、円安が燃料や食料の輸入コストを押し上げ、国内心理を圧迫している。
日銀の上田和夫総裁は、さまざまな物価指標を考慮したコアインフレ率が計画通り2%に向けて加速すれば、中銀は再び利上げすると述べた。
市場関係者の多くは日銀が今年も利上げを行うと予想しているが、第3・四半期か第4・四半期のどちらに実施するかについては意見が分かれている。
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