[東京(ロイター)] – ウェスタンデジタル(WDC.O)と日本のキオクシアホールディングスとの合併交渉は、キオクシアの投資家SKハイニックスの反対により、メモリーチップ大手を再び設立するという停滞している取引を複雑にし、行き詰まっていると関係筋2人が金曜日に明らかにした。
大手メモリチップメーカーで両社の競合会社である韓国のSKハイニックス(000660.KS)は木曜日、キオクシアへの投資価値に影響を与える可能性を理由に、この取引を支持しないと表明した。
この問題に詳しい関係者の1人は、反対派が合意を事実上凍結したと述べた。 両氏は条件面で合意できなかったことにも言及した。
このニュースを受けてウエスタンデジタル株は9.3%下落した。
最終的に合併が中止されるのか、あるいは合併が復活する可能性があるのかは現時点では明らかになっていない。
キオクシアはコメントを控えた。 ウエスタンデジタルとベインキャピタルはロイターのコメント要請に応じなかった。
関係者と交渉に詳しい他の2人によると、ウェスタンデジタルとキオクシアは両社とも引き続き関係を完了させることに熱心だったという。 チップ大手間の合併交渉は2021年以来停滞している。
関係者3人によると、ウエスタンデジタルとキオクシア(旧東芝メモリ)の代表者らは、傍観者として困難を克服しようと取り組んでいるという。 その中にはハイニックスを説得する試みも含まれていた、と関係者の一人は語った。
情報は公開されていないため、全員が身元を明らかにすることを拒否した。
協議中止のニュースを最初に報じた日経経済新聞は、両社はキオクシアの筆頭株主であるベインキャピタルとも条件面で合意できなかったと述べた。
合併後の会社は、トップクラスのサムスン電子(005930.KS)と同等の世界のNANDフラッシュ市場の3分の1を支配することになり、NANDフラッシュメモリ世界第3位メーカーであるハイニックスの地位が脅かされることになる。
独占禁止問題
西村康稔産業貿易相は記者団に対し、中止について問われ、政府は状況を注視し、先端チップの重要なメーカーとしてキオクシアを支援し続けると述べた。
両社は、世界的なチップ供給過剰とフラッシュメモリチップの需要低迷に直面して合併を目指しており、チップメーカーへの合併圧力が強まっていた。
2年前に初めて合併交渉が始まって以来、キオクシアとウエスタンデジタルの交渉は、評価額の不一致など多くの問題によってしばしば行き詰まってきた。 中国の規制当局が大きな障害となっており、独占禁止法に抵触する可能性についても懸念されている。
ベンチマークのアナリスト、マーク・ミラー氏は、合併により両社は「コストを削減し、市場でより効果的な競争相手となる機会」が得られただろうと述べた。
同氏はさらに、「しかし、協定の締結は非常に複雑だった。中国も協定に同意するかどうかは分からない」と付け加えた。
両社は最新の四半期報告書で合計約14億ドルの損失を発表した。
ウエスタンデジタルは昨年、アクティビストのエリオット・インベストメント・マネジメントが同社に10億ドル近くの株式を保有していることを明らかにし、これらの企業のスピンオフを推進したことを受けて、戦略的代替案の見直しを開始した。
ロイター通信は先週、日本の大手銀行が合併支援のため1兆9000億円(126億3000万ドル)の融資を約束すると報じた。
SKハイニックスは2018年、キオクシアを東芝(6502.T)から2兆円で買収したベイン主導のコンソーシアムの一員として、キオクシアに3950億円を投資した。 同社はキオクシアの最大15%の所有権に転換できる転換社債を保有しており、その承認が合併の前提条件の一つとなっていた。
(1ドル=150.4200円)
(東京では竹本善文、山崎真紀子、デビッド・ドーランによる報告、バンガロールではアディティヤ・ソーニ、ゴピ・バブ、チャビ・メータによる報告、ムハマドによる報告) 編集:シュエタ・アガルワル、マジュ・サミュエル、ムラリクマル・アナンタラマン、エミリア・シトール=マタリス
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