中国のデフレ圧力は緩和し、さらなる需要刺激策が期待される

［北京 ２０日 ロイター］ – 中国の消費者物価は８月にプラス圏に戻り、経済が安定しつつある兆候を背景にデフレ圧力が緩和され、工場口での価格下落が鈍化したことが土曜日のデータで示された。

しかしアナリストらは、労働市場の回復が鈍化し、家計収入の見通しも不透明な中、世界第２位の経済大国の消費者需要を支えるにはさらなる政策支援が必要だと指摘している。

国家統計局によると、８月の消費者物価指数は前年同月比０．１％上昇し、ロイター調査の平均予想０．２％上昇よりも鈍化した。 ７月のＣＰＩは０．３％低下した。

食品と燃料価格を除いたコアインフレ率は８月の０．８％で横ばいとなった。

生産者物価指数（PPI）は前年同月比3.0％低下と、7月に4.4％低下した後、予想と一致した。 工場価格の下落幅は５カ月ぶりの大きさとなった。

国泰君南国際のチーフエコノミスト、周ハオ氏は「インフレプロファイルにはほとんど改善が見られない。同時​​にＰＰＩデフレーターは縮小しているようで、緩やかかつ緩やかな回復プロセスを示している」と述べた。

「一般的に、インフレ（率）は依然として需要の弱さを示しており、予見可能な将来にはさらなる政策支援が必要だ」と述べた。

同庁によると、食品価格は前年比１．７％下落した一方、観光関連費用の上昇により食品以外のコストは０．５％上昇した。

最近の洪水により、中国北部の主要穀物生産地帯でトウモロコシやコメの作物が被害を受けており、世界中の消費者がウクライナ戦争による食料供給不足に直面する中、国内の食料価格のインフレに対する懸念が高まっている。

華金証券のエコノミスト、ルオ・ユンフェン氏は「第４・四半期はＣＰＩとＰＰＩともに小幅な改善を示す可能性が高い」と述べた。

デフレ圧力

統計局によると、消費者物価指数は前月比０．３％上昇と、７月の０．２％上昇から上昇した。

一部地域での悪天候の影響により、豚肉価格は前月比で変わらず、7月は11.4％上昇した。 前年同月比は17.9％減と、7月の26％減から縮小した。

統計局は、一部の工業製品の需要改善と世界的な原油価格の上昇により、工場の縮小は８月に緩和したと発表した。

中国のわずかな物価変動は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが沈静化し、中央銀行が迅速な利上げを余儀なくされて以来、他の主要国のほとんどが見てきたインフレ率の上昇とは顕著な対照をなしている。

中国は7月、日本のCPIが最後にマイナスとなった2021年8月以来、G20諸国としては初めて消費者物価の前年比低下を報告した。

８月の貿易統計によると、中国の輸出入は減少幅を縮小し、政策当局者が需要を刺激してデフレを阻止しようとする中、景気減速の安定化の可能性を示す他の一連の指標に加わった。

ＡＮＺのアナリストらはノートで「成長が安定化する初期の兆候により、デフレ圧力は和らぐとみており、その傾向は８月の一次産品価格の上昇に反映されている」と述べた。

中国政府はここ数カ月、住宅購入者支援のため当局が先週発表した住宅ローン金利引き下げや借り入れ規制の緩和など、成長支援に向けた一連の措置を発表してきた。

ジョーンズ ラング ラサールのチーフエコノミスト、ブルース・パン氏は、中国人民銀行が金利と銀行の預金準備率の引き下げを継続する可能性があると述べた。

李強首相は今週、中国は2023年の成長目標である約5％を達成できる見込みだと述べたが、一部のアナリストは、不動産下落の深刻化、個人消費の低迷、信用の伸びの低下により、目標は達成できない可能性があると考えている。

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